Cowork と Claude Code の使い分けと初期設定
書類なら Cowork、動くものなら Claude Code。作業フォルダ、前提ファイル、CLAUDE.md の作り方と、2つに同じ前提を持たせる方法を解説します
Cowork と Claude Code は、名前も見た目も別の製品に見えます。中身は同じエージェントの仕組みで、違うのは「どこで働かせるか」です。Cowork は書類やアプリの中で、Claude Code はプロジェクトのフォルダとターミナルの中で動きます。私は毎日両方を使っていますが、迷うのは最初だけです。
使い分けは「完成物」で決める
一番わかりやすい基準は、最後に何ができあがるかです。
- 完成物が書類なら Cowork:稟議書の下書き、会議資料、Excel の集計、PowerPoint、調査レポート。Claude デスクトップアプリの Cowork タブで、ターミナルなしで使えます。
- 完成物が動くものなら Claude Code:Web サイト、アプリ、社内ツール、データ処理のスクリプト。ターミナル、VS Code、またはデスクトップアプリの Code タブで使います。
どちらも有料プラン(Pro、Max、Team、Enterprise)が必要です。企画職や営業職の方は Cowork から、エンジニアやデザイナーの方は両方を入れておくのがおすすめです。
Cowork の準備
1. アプリと作業フォルダ
claude.com/download からデスクトップアプリを入れ、Cowork タブを開きます。次に、Claude 専用の作業フォルダを1つ作ります。PC 全体を触らせるより、範囲を決めたほうが結果も安定し、安心です。
Claude作業/
前提/ 自分の役割、文体、今期の優先事項
受け取り/ 処理してほしいファイルを置く場所
成果物/ Claude が作ったものの保存先
2. 前提ファイルを1枚だけ書く
前提/ の中に、自分についての短いメモを置きます。長く書くほど良さそうに見えますが、実際には大事な部分が薄まります。1ページで十分です。
# 前提
役割:[部署と担当。誰のために何をしているか]
今期の優先事項:[3つ]
文体:社内向けは丁寧語、社外向けは敬語。過度な謙譲表現は避ける
よく作る書類:稟議書、議事録、週報、提案書
禁止:根拠のない数字、カタカナ語の多用
完了したら:成果物/ に保存し、3行で要約を返す
自分が実際に書いた文章を2つ貼っておくと、文体の再現度が上がります。形容詞を並べるより効果があります。
3. 全体の指示とコネクタ
アプリの Settings から Cowork を開き、グローバル指示に「文章を書く前に 前提/ のファイルを読むこと」と入れます。サイドバーの Customize では、コネクタ、スキル、プラグインを管理できます。Google ドライブや Gmail、カレンダー、Slack など、実際に仕事で使っているものだけをつなぎます。書き込みを伴う操作は、最初は承認制にしておくのが安全です。
社外秘の資料を扱う前に、会社の AI 利用ルールを確認してください。Team や Enterprise プランでは、管理者が使える機能を制御していることがあります。
Claude Code の準備
Mac ならターミナルで次を実行します。
curl -fsSL https://claude.ai/install.sh | bash
Windows なら PowerShell で irm https://claude.ai/install.ps1 | iex です。ターミナルに抵抗がある場合は、デスクトップアプリの Code タブでも同じことができます。
インストールしたら、プロジェクトのフォルダで始めます。
mkdir shanai-tool && cd shanai-tool
git init
claude
git init は必ず最初に。変更を確認したり元に戻したりするための保険です。起動したら /init と入力すると、Claude がフォルダを読んで CLAUDE.md を作ります。これは毎回のセッションの最初に読み込まれるプロジェクトの説明書です。日本語で書いて問題ありません。
覚えておく操作は少しだけです。Shift+Tab で権限モードを切り替え、Plan モードでは編集前に計画を見せてくれます。Esc で作業を止めて指示を出し直せます。空の入力欄で Esc を2回押すと、以前の地点に戻る巻き戻しメニューが開きます。
2つのツールに同じ前提を持たせる
Cowork は、Claude Code 用の ~/.claude フォルダを読みません。放っておくと、同じ好みを2か所に書いて、少しずつずれていきます。前提ファイルは1つにして、両方から参照するのが一番楽です。
# CLAUDE.md に1行追加
文章を書く前に ~/Claude作業/前提/ のファイルを読み、文体のルールに従うこと。
スキルも同じです。Cowork は Customize で有効にしたスキルを読み、Claude Code は ~/.claude/skills/ やプロジェクトの .claude/skills/ から読みます。両方で使いたいスキルは、両方に追加します。
迷ったときの判断例
- 「この PDF 10本から競合比較表を作って」は Cowork。
- 「その比較表を社内向けの Web ページにして」は Claude Code。
- 「毎週月曜に今週の予定をまとめて」は Cowork の
/schedule。クラウドで動くので、アプリを閉じていても実行されます。
今日は Cowork の作業フォルダと前提ファイルだけ作ってみてください。次に Claude Code を入れて、実際のプロジェクトで /init を1回。1週間もすると、どちらを開くか考えなくなります。公式の入門は Cowork のはじめ方 と Claude Code クイックスタート です。